この記事では、
ブランディングって最近聞くけど、どんな効果があるの?
とお悩みの方へ、ブランディングの効果やそもそもの意味、最大化のポイントをご紹介します。
<プロフィール>
RyS ("リス"と読みます)
〇ブランドマネージャー1級資格取得
〇一般財団法人ブランドマネージャー認定協会公式アンバサダー
〇toB,toC問わず、中小企業を中心にブランディング支援活動中
ブランディングの効果6選
まずは結論から。ブランディングを行うことで、以下のような6つの効果が期待できます。
①顧客ロイヤリティの向上
顧客ロイヤリティとは、顧客がそのブランドに対して持つ忠誠心や愛着のことです。
顧客ロイヤリティが高いと、顧客は商品やサービスを繰り返し購入してくれたり、他の人に勧めてくれたりします。
ブランディングを行うことで、顧客がブランドに対しての共感が高まり、顧客ロイヤリティ向上につながります。
②新規顧客の獲得
新規顧客とは、まだそのブランドを知らないか、購入したことがない顧客のことです。
ブランディングを行うことで、市場の優位性が明確になり、新規顧客に「〇〇の商品(サービス)は、△△の特徴があるんだな」と印象づけることができます。
またそれだけではなく、各要素を統一することで一貫性が生まれ、信頼から購入率向上が期待できます。
その結果、新規顧客のより効率的な獲得につながります。
③従業員のモチベーションの向上
ブランディングの効果は、顧客だけではなく、従業員にも良い影響をもたらします。
ブランディングを行うことで、従業員にブランドの理念や目標を共有することができます。
そして、従業員がブランドに誇りや帰属意識を持つと、なぜ自分たちがその仕事をしているのかが明確になり、モチベーションが向上します。
その結果、従業員の仕事の質や効率が向上したり、創造的なアイデアにつながります。
④採用活動
ブランディングは、採用活動にも効果を発揮します。
先ほど「①顧客ロイヤリティの向上」をご紹介しましたが、その熱量がさらに高まると、
あんな素晴らしい商品を展開してるなんて、いい会社に違いない!
私もあの会社の一員になりたい!
となることがあります。
実際にそのようなエピソードを下記で紹介していますので、よろしければご覧ください。
そのような熱意をもって集まった社員は、多少の困難があっても乗り越えられるパワーを持っていることは容易に想像できるかと思います。
⑤新市場の開拓
ブランディングで市場開拓?
と思われるかもしれませんが、新市場の開拓にも効果があります。
例えば、とある事業でブランディングを成功させ、別の事業領域に着手しようとなった場合、消費者からは「〇〇の会社が△△の商品も出すんだ!確かにつながりがあって良さそう!」と思っていただけます。
appleも、パソコンやスマートフォン、イヤホンなど様々な領域で成功させていますね。
このように、ブランディングは対象の事業以外でもよい効果をもたらしてくれます。
⑥企業価値の向上
企業価値とは、企業が将来にわたって生み出すことができる収益や資産のことです。
企業価値が高いと、投資家や取引先からの信頼や評価を高めることができるため、企業の成長や良いビジネスチャンスに巡り合える可能性が高まります。
ブランディングを行い、企業のビジョンや戦略を明確に理解してもらうことで、企業価値の向上につなげることができます。
そもそもブランディングとは?
ここまでブランディングの効果についてご紹介しましたが、そもそもブランディングそのものがよくわからない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
理解を深めるためにも、簡単に確認しておきましょう。
ブランディングの意味
ブランディングとは、「企業側の“こう思われたい”と、消費者側の”こう思っている”を、一致させ続ける活動」のことです。
まずは自分たちがどう思われたいのか、なぜそう思われたいのかを明確にして、実際に消費者にそう思っていただくにはどのようなことをすべきなのかを整えます。
その過程の中で、商品・サービスの名称やロゴ、見かける場所、コミュニケーション、キャッチコピー(タグライン)なども整理しなければなりませんね。
それらを戦略立てて組み合わせて運用していくこと、これがブランディングです。
もっと詳しく知りたいという方は、下記記事で解説していますのでこちらをご確認ください。
効果を最大化するポイント
ブランディングの効果を最大化するためには、以下のようなポイントに注意する必要があります。
論理的にブランドアイデンティティを決める
ブランドアイデンティティとは、ブランドが持つコンセプトや理念・価値観・パーソナリティなどの核となるもので、ブランドの代名詞ともいえる、社内向けの簡単な文章やキャッチコピーのようなものです。
イメージ用に、少しだけ事例をご紹介しますね。
- 前向きな楽しい気分にスイッチする炭酸飲料 (コカ・コーラ)
- サードプレイス(スターバックスコーヒー)
- 第二の我が家(リッツカールトン)
ブランドアイデンティティを明確にすることで、ブランドの”芯”がうまれ、尖りのあるアウトプットにつながります。
ブランドアイデンティティを明確にするためには、環境分析やSTP分析、ペルソナの定義などを正しく行う必要があります。
下記記事にて流れを紹介していますので、詳しくはこちらをご覧ください。
ブランドアイデンティティを、”なんとなく””世界観重視のキャッチーな言葉で”定義してしまうと、抽象的で統一感のあるアウトプットにつながりませんので、論理的に説明できる言葉でまとめるようにしましょう。
ブランド要素に一貫性を持たせる
ブランド要素とは、ブランドを表現するための最小限の要素のことで、ロゴやカラー、フォント、キャッチコピー(タグライン)、サウンドなどがあります。
ブランド要素に一貫性を持たせることで、前工程で定めたブランドアイデンティティをより伝えやすくすることができます。
当サイト「ロジブラ」でも、サイト名やドメイン、ロゴ、カラー、コピーなど、すべてに意味を持たせています。
ブランド要素に一貫性を持たせるためには、以下のようなポイントに注意することがおすすめです。
チームの認識を揃える
せっかくよいブランディングができても、チームに共通認識化できなければ意味がありません。
チームの認識を揃えるためにも、以下のポイントを意識しておきましょう。
- ブランディングに着手する初期段階から、各部門長などに共有または参加してもらう
- ブランディングの目的や現状の課題を、時々おさらいしておく
- 進捗について、意見やフィードバックを関係者にヒアリングする
- ブランディングの内容が固まったら、見える化したもの(ブランドステートメント)を関係者に共有する
少人数で整理すれば早く進みますが、完成後に
ブランディングできたよ~
と社内共有する進行では、
そんな話聞いてない…
自分が担当したいブランドじゃなくなる…
と、必ずと言っていいほど反感を食らってしまいますので、しつこいと思われるぐらいの気持ちで、逐一社内共有するように進行しましょう。
ブランドステートメントをアップデートする
ブランドステートメントというのは、先ほどちらっと出てきた”ブランディングの内容を見える化したもの”のことです。
ブランドステートメントは作り上げるだけでも大変ですが、一度作れば終わり、というものでもありません。競合や市場ニーズなどは絶えず変化していますので、定期的にアップデートしていく必要があります。
内容を何年も更新せずに使い続けていると、訴求やコミュニケーションが古くなりブランディングの効果悪化につながりますので、ブランドマネージャを中心に、年1回を目安に内容をチェックするようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ブランディングの効果というと、商品やサービスのみに目線がいきがちですが、実は多方面に良い影響をもたらしてくれる、ということがお分かりいただけたらうれしいです。
ブランディングについてなにかお困りごとがありましたら、問合せフォームからお気軽にご相談ください。